こんにちは。カッコイイ株式会社の川口です。
新型コロナの影響で客足が遠のいている飲食経営者のみなさま。心中お察しいたします。
「今まで食べログなどのポータルサイトに集客を頼っていた」
「新規開店したばかりでリピート客がついてない」
多くの飲食オーナーとお話ししましたが、想像以上のダメージが飲食業界を襲っています。
私の専門はWebサイト制作とその集客術です。今回は飲食店に絞った無料でできる集客術を紹介します。
※ただし、飲食マーケティングの専門家ではありません
優先度順に取り組むべきことを書いてます。
上から順番に試作してみてください◎
目次
大前提:既存顧客を大事にする
私は現在、調布に住んでいますが、自宅から半径500メートル以内にコロナ渦中でも集客に困っていないお店が3つあります。
オフィス街の飲食店は当然のように売り上げが下がりまくってますが、私のヒアリングによると調布市の駅から離れた飲食店も売り上げは下がっているところが大半みたいです。
しかし、例に挙げる3店舗はむしろお客さんが気を遣っていつもよりお金を多く使ってくれるようです。
面白いの3店舗の集客スタイルが全く異なること。
1つ目は一切のWebマーケティングを行わず、地元の方の口コミだけで集客している和食飲食店。
2つ目は、YouTubeでの発信が積極的でチャンネル登録者数が26万人もいる洋風飲食店。
最後がカフェから珈琲豆の販売や地場野菜のマルシェに切り替えたコーヒーショップです。
実は、どちらも常連さんから愛されるお店ということは共通していました。
やはり大前提として常連さんが強いお店は外部環境に左右されにくいです。では、Webマーケティングとして既存顧客向けにできることは何かあるでしょうか?
公式LINEやメルマガ向けの配信
LINEやメルマガなど既存顧客とつながる手段がある方は、この機会に是非積極的に情報配信しましょう。
まずは、あなたのお店が忘れられないようにすることが重要です。
情報配信の例としては、下記が思いつきます。
- コロナウイルスに対するお店の対策(消毒など)
- 免疫力アップ等の新メニューの開発
- クーポン情報
ポイントはお客様にとってメリットのある情報であること。お店の近況みたいな日記コンテンツは必要ありません。
その上で、自宅で過ごすお客さんも多いことを想定したお役立ち情報を配信することも忘れられないきっかけづくりになるかもしれませんね。
例えば、
- 自炊でもプロの味を出すためのレシピのコツ
- 食材の高騰など仕入れに関する情報
具体例を挙げると代々木にあるフレンチ料理のsioさんは新型コロナをきっかけに積極的にWebでレシピの公開をしています。
https://note.com/sio_co/n/n1d985d89b0af
私もお邪魔したことがあるお店ですが、素晴らしいお店ですよ◎
ポータルサイトへの登録
コロナクーポンの特集サイトであるパンチアウトコロナはぜひ登録してくださいね!!(無料です、一切手数料は取られません)
あとは、食べログのテイクアウト専門サービスも最近スタートしてます。
ウーバーイーツが登録過多状態になってますので、登録してみるのはいいかもしれません。
テイクアウトについてはもう少し解説します。
テイクアウトに期待しすぎは禁物
このコロナ騒動でUber Eats等のテイクアウト需要が急増しています。
上記はGoogleトレンドというGoogle検索のキーワード需要が調べられるツールです。
それで見ても、直近1年では3月は3倍くらいの検索需要増となっています。
おそらく4月はもっと伸びるでしょう。
当然、Uber Eatsを使えば販売チャネルが増えますので売り上げが上がる可能性は高まります。
しかし、Uber Eats経由でコロナの下がった分の売り上げをカバーできるかといえば、それは難しいでしょう。
今はどこの飲食店もUber Eatsに申し込んでいて、テイクアウト市場は強烈なレッドオーシャンになっています。
テイクアウトによる売上増加はうまくいって10%増くらいがいいところかなと思います。
また、普段のオペレーションに負荷がかからないように考慮しながら品数も増やす必要が出てきます。Uber Eatsの場合15品程度掲載すると露出が増えるそうです。
この辺りは売上とオペレーション効率によるコストを冷静に考えながら判断した方がいいでしょう。
商品の軸を少しずらすというのはあり
ここで、ヒントになるのが最初に紹介した調布のとあるカフェです。
実際にここのオーナーに話を聞くと、売上減少にはそこまで困っていないそうです。
確かに来客数は減っているのですが、コーヒー豆の販売が伸びています。
元からお店で掴んでいるお客さんを中心にコーヒー豆が飛ぶように売れており、焙煎に大忙しとのことです。
家で過ごす時間が多くなるからこそ、QOL(クオリティオブライフ)を上げるための価値提供という側面から販売商品を再設計しても良いかなと思った事例でした。
GoogleMAP対策はマスト
近年、食べログのレビュー不正問題等もあるのかGoogleMAPの利用率が増加しています。
実際に私も店を探すときは、GoogleMAPで4.0以上の高評価+食べログで3.3以下の評価みたいなフィルタリングでお店を探したりします(笑)
GoogleMAPの良いところは、口コミの透明性が高いのと位置情報に基づいたサービス設計になってるので、「今すぐ客」の新規を呼び込みやすいことです。
GoogleMAPで上位表示するコツはいくつかあります。
◆コントロールできる要素
- Googleマイビジネスの基本情報を作り込む
- Googleマイビジネスの写真や投稿をする
- NAPを意識する※
※NAPとはName,Adress,Phoneの略。NAPを意識するとは食べログやrettyなどのサイトに登録しているNAP情報を統一させること
◆コントロールがやや難しい要素
- Googleマイビジネスの口コミ数
- 口コミ評価
- 口コミの内容
◆コントロールが難しい要素
- サイテーション※
※サイテーションとはWeb上でのお店の言及。どれくらいあなたのお店が話題になっているかを表す指標です
コントロールしやすい順に紹介しましたが、当然コントロールしにくい方がGoogleMAPでの上位表示には貢献しやすいです。
おすすめのGoogleMAP対策
私がおすすめするGoogleMAP対策は口コミ対策とサイテーション対策です。
コントロールが難しい対策を行います。
GoogleMAPの口コミ対策のポイント
口コミをお金で買うステマを気にされる方も多いでしょう。当然、Googleマップの世界でもステマは厳禁で、Googleのガイドラインでも明確に禁止されています。
「1クチコミをいくらで書いてください」という依頼はもちろんNG。「クチコミを書いてくれたらデザートをプレゼント」もインセンティブとなるのでNGです。
しかし、意外に知られていないのは、常連さんに無償でクチコミをお願いすることはOKです。そこにインセンティブが発生してなければいいのです。
しかも、お願いしてクチコミを書いてくださる方で悪い評価を書く人はほとんどいないでしょう。
お願い口コミはあなたのGoogleマップ上での評価を上げる良い施策です。
また、ただクチコミを書くだけでなく以下のポイントを踏まえて書いてもらうとよりグッドです。
- 料理について言及
- お酒について言及
- 接客について言及
- 設備(バリアフリー等)について
- 赤ちゃんや子供の可否について
- テイクアウトについて
上記について全て網羅する必要はありません。あなたのお店がお客さんにどう思ってもらいたいかでどの項目を書いて欲しいかを求めてください。
口コミを書いてくださる方もプロのライターではありませんから、思い通りの口コミを書いてくれるわけではありません。ただ、書いて欲しいトピックを予め伝えることが重要です。
口コミの内容はGoogleMAP内での検索順位と相関がありますので、テイクアウトについてたくさんの口コミがあればテイクアウトというキーワードで上がりやすくなるわけです。
最後に口コミに関してもう一点。Googleは物事の両面を捉えるというのを重要視しています。
そのため、口コミは良い点だけでなく、悪い面も含めて書いてもらうのが良いでしょう。ユーザー目線で正直にクチコミを書いてもらうことがポイントです。
サイテーションを獲得するコツ
これは、かなり難しいのですが1番手っ取り早いのがプレスリリースを打つことでしょう。
プレスリリースとは、報道関係者向けに新着情報を配信することです。
例:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000048304.html
通常は1リリースに3〜4万円程度かかるのですが、
上記の2つは無料でプレスリリースを配信することができます。ネタとしては新商品やイベントの開催などが自然で考えやすいと思います。
中長期作戦:自身のブランド化をする
飲食店のビジネスモデル上、仕入れて付加価値をつけてお店で売るとなると
- 販売上限のリスク
- 外部要因(今回のコロナがまさに)のリスク
から逃れることはできません。
しかし、自身にファンが増えブランド化が進むと様々なマネタイズ方法が出てきます。
例えば、本の出版、調理器具の開発、調味料の開発、企業への名前貸し(わかりやすいのが名店のカップラーメン)などリスク分散の幅が広がります。
では、どのように自身をブランド化するのがいいのでしょうか?
やはりSNS上での存在感を高めることが有効でしょう。
特に飲食と相性がいいのがYouTubeです。
飲食店のYouTube成功事例
例えば、冒頭で紹介した調布の26万登録のチャンネルを運用する洋風飲食店さん。
YouTubeは2年くらいの運用です。最初の半年はチャンネル登録者数も300くらいだったそうですが、ある動画がヒットして7ヶ月目から一気にチャンネル登録者数は増加。
すると、お店の方にも変化があったそうです。
チャンネル登録者数が300くらいの時はお店に何の影響もありませんでしたが、1万を超えてくると、毎日YouTube経由から予約が入るようになりました。
チャンネル登録者数が10万を超えてくると、YouTube経由の予約だけで常に満席。地元の方が中々入れなくなるほどのお店になってしまいました。
YouTubeの力は凄まじく、北海道や沖縄といった国内だけでなく海外からも(しかもたくさん)わざわざお店を目当てに来日される方が多いそうです。
今では、時間制限制や予約を受ける席数の制限など地元の方も入れるように工夫されています。
また、従業員のリクルートにもYouTubeは有効で、店長の人となりやお店の雰囲気がわかって採用がスムーズに進むそうです。
以上、簡単ではありますが飲食店の集客で何かヒントになることがあったら幸いです。
今の時期はお店のあり方や自分の人生について見つめ直す良い機会でしょう。一度頭をフラットにしてお店や自分の未来を考え直してみましょう。
私で良ければ、壁打ち相手になることも可能です◎
それでは、あなたのお店がより繁盛すること願っております。